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タイのビジネスニュース:2025年3月前半


タイ政府がソンクラーン祭りのイベントに1億5,300万バーツを投じる(3月3日)

 タイ政府は新年のソンクラーン祭り(水かけ祭り)のイベントに1億5,300万バーツを投じることを発表した。ソンクラーン祭りでのインバウンド消費により30億バーツ以上の経済効果を生み出すことを期待している。
 ペートンタン・シナワット首相は、観光スポーツ省が中央予算から資金を調達することを承認しており、これにより4月にバンコクで開催されるソンクラーン祭りの企画・準備を進めるとしている。
 観光庁によると、「Maha Songkran World Water Festival 2025」というソンクラーン祭りのイベントは、4月11日から15日までバンコクの王宮前広場「サナームルアン」で開催される。
 内閣は、このイベントを通じて、80万人の国内外の観光客を誘致することで、30億バーツ以上の消費・支出を見込んでおり、観光業の促進を期待している。

 

 

バンチャック社がSAFの売り上げに期待(3月5日)

 エネルギー複合企業バンチャック・コーポレーション(以下、バンチャック社)は、持続可能な航空燃料(SAF)の生産を進めており、
バンコクの工場が2025年第2四半期に稼働予定であることを発表した。
 この工場では廃食用油を原料に1日100万リットルのSAFを生産する予定で、現在の建設進捗率は93%である。既に生産量の60%をシンガポールに拠点を置くShell International Eastern Trading、日本のコスモ石油と契約している。
 コスモ石油とは、覚書(MoU)を締結しており、2030年までに年間30万キロリットルのSAF調達と、CO₂排出削減やバイオナフサの活用に
ついて共同研究を行うことで合意している。また両社は、温室効果ガスの排出削減を目的に製造された低炭素水素の利用と輸送についても研究する予定である。
 バンチャック社は、2025年に500億バーツの投資を予定しており、そのうち200億バーツを石油・天然資源事業、200億バーツをベトナムの風力発電を含むグリーンエネルギー事業に充て、残りは製油、取引、バイオ事業などに活用する。さらに、同社は、2024年に新たに100カ所のガソリンスタンドを開設する予定で、現在の約2,200カ所から市場シェアを拡大し、2024年の28.9%から30%へ引き上げることを目指している。

Siam Kubota社が今年8%の収益成長を予測(3月5日)

 クボタとタイ王室系企業サイアムセメントグループとの合弁子会社であるSiam Kubota社は、市場競争の激化にもかかわらず、2025年の収益は前年比8%増の670億バーツに達する見込みであることを発表した。この成長は、農作物価格の安定と政府の景気刺激策による農業機械需要の増加によるものである。
 2024年の同社の売上は620億バーツで、目標の600億バーツを上回った。そのうち 60% にあたる390億バーツは国内販売によるもので、
残りは輸出によるものである。
 同社は、中国やインドからの安価な農機具の輸入増加による競争激化を懸念しているが、製品品質やアフターサービスを強化することで市場トップの地位を維持するとしている。
 また、同社は、成長性の高い農業用ドローンの販売に注力しており、同社のドローン市場シェアは、現在70%にまで拡大している。ドローンは農家のコスト削減と労働力不足の解決に役立つことから、現在280億バーツ規模のドローン市場は、2025年に2~3%増加すると予想されて
おり、引き続き農業用ドローンの販売に注力するとしている。

 

 

台湾企業はプリント基板に熱心(3月7日)

 タイでのプリント基板(PCB)産業の急成長を受け、タイPCB事業への投資に関心を持つ台湾企業が増えている。タイ投資委員会(BOI)は、台湾プリント基板協会(TPCA)メンバーの訪問を機に、新たなPCB投資が行われる可能性があることを予測している。
 TPCAは、BOIやタイプリント基板協会と連携して「TPCA Thailand PCB Forum 2025」を開催し、タイでのPCB投資プロェクトの準備を
進めている。同フォーラムは、200名が参加し、参加者が投資情報を交換する場となり、今後の協力に向けた基盤を築いた。
 BOIによると、過去3年間でPCB関連企業は130件の投資奨励措置を申請しており、総投資額は2,020億バーツに達している。さらに最近は、地政学的な対立の影響で電子産業の生産施設が移転しており、中国、台湾、香港、日本などのPCBメーカーがタイへの投資を検討している状況である。
 PCBは電気自動車(EV)や通信機器、医療機器などに不可欠な部品であり、今後もPCB産業の成長が見込まれている。これに伴い、タイ政府もEV産業を積極的に推進し、タイを地域のEV生産拠点にすることを目指している。

BAFSがジェット燃料販売量を8%増加見込みで発表(3月8日)

 タイを拠点とし、主に航空燃料サービスを運営するBangkok Aviation Fuel Services社(BAFS)は、観光客の増加と空港施設の改善により、今年のジェット燃料の販売量が8%増加し、54億リットルに達する見込みであることを発表した。
 この見通しにより、収益も2024年の35億バーツから8%増の38億バーツに達する見通しである。この増加は、外国人観光客の増加に伴う国際便の増加によるもので、2024年の外国人観光客数は3,500万人に達し、2025年には4,000万人が見込まれている。また、2024年11月に開設
されたスワンナプーム空港の第3滑走路が本格稼働することで、航空機の発着が増えるため、燃料需要はさらに拡大する見通しである。
 同社は、スワンナプーム、ドンムアン、サムイ、スコータイ、トラートの各空港で給油サービスを提供しているほか、パンデミック後の事業多角化の一環として、石油パイプライン輸送サービスや航空機の燃料補給用電動トラックの販売にも進出している。
 2025年の石油パイプライン輸送量は5%増の13億リットルに拡大する予定であり、現在、北部と東部を結ぶパイプラインを増設するプロジェクトが進行中である。なお、この工事により、北部と東部を結ぶパイプラインの輸送能力は年間7億リットル以上増加する予定である。また、
子会社のBAFS Intechは、タイ国内外のジェット燃料給油業者に電動トラックを販売しており、2024年には22台を納入、契約済みの16台も
順次納入予定であるとしている。

 

 

EV税制改正案が内閣に提出される(3月11日)

 財務省は、プラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)への支援策を4月までに内閣に提出することを発表した。
 同支援策は、2026年1月1日から施工される予定で、支援策の主なポイントは以下の通りである。
1)PHEVと電気自動車(EV)の税制を分離すること。
2)PHEVの税率はCO2排出量ではなく、1回の充電で走行できる距離に基づいて決定すること。航続距離が長い車両ほど低税率となり、短い車両には高税率が適用される。
3)現在45リットルに制限されている燃料タンク容量の制限を撤廃すること。
 現行のPHEV税制では、1回の充電で80km以上走行可能な車両は5%、1回の充電での走行距離が80km未満または燃料タンク容量が45リットルを超える車両は10%の税率が適用されている。
 また、バッテリー税制に関しても、整備を進める予定で、現行はバッテリーの種類や充電容量に関係なく一律8%の物品税が課されているが、新たな税制として段階的な税率の導入を検討しており、エネルギー容量や重量比も税率に考慮される予定である。さらに、政府の支援を受けた
EV輸入業者は、タイ国内での生産が義務付けられ、2025年には約10万台のEVが国内で生産される見込みである。
 財務省は、PHEVを支援することが、従来の内燃機関(ICE)中心のタイ自動車産業をEV中心へ移行させるための適切なアプローチであると
みており、税制や支援制度を整備していくとしている。

果物の輸出額は65億1000万ドル(3月12日)

 貿易政策・戦略事務局(TPSO)は、タイの農産物輸出品目の中で果物が最も価値の高い品目となり、昨年はドリアンの輸出額が1,340億バーツを超えたことを発表した。TPSOは、タイ産の果物が高品質かつ多様で独特な風味を持っていることから人気が高まり、世界市場での需要が
拡大したとの見解を示している。
 2024年、タイの果物輸出額は65.1億ドルに達し、5年間の平均58.6億ドルを上回り、農産物輸出全体の22.6%を占めた。特にドリアンの輸出が最も多く、85万9,183トン(37.6億ドル)を輸出し、輸出先は中国が97.4%を占めた。その他の主要な輸出品目は、リュウガン、マンゴスチン、ヤングココナッツ、マンゴーなどがあり、中国、韓国、ベトナム、米国などが主な輸出国であった。
 タイの果物輸出は中国市場への依存度が高いが、近年競争が激化しており、課題となっている。2023年以降、中国はタイ産ドリアンの輸入を許可しているが、同時にベトナム、フィリピン、マレーシアからの輸入も開始し、輸入規制を強化している。このため、タイは米国、ドイツ、オランダ、英国などの新市場開拓を進め、中国依存を軽減する必要があり、商務省は、新たな潜在的市場を開拓することで輸出を増やしていきたいと考えている。同時に、農産物の付加価値を高める加工品製造を支援し、今年の果物生産を管理する戦略を策定することで、市場の安定化を図るとしている。

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