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インドネシアのビジネスニュース:2025年2月前半


インドネシアの製造業への海外投資が527兆ルピアに達成(2月3日)

 インドネシア投資調整庁は、2024年の国内製造業への投資実施額が721.3兆ルピアに達したと発表した。これは2024年のインドネシアの総投資実施額1,714.2兆ルピアの42.1%を占めている。
 製造業投資は、194.3兆ルピアの国内投資と527兆ルピアの海外投資で構成されている。2024年の製造業投資は、2023年の596.3兆ルピアから大幅に増加した。
 また、2024年の総投資実施額に関しても20.8%増加した。この実績は、大統領の目標である1,650兆ルピア(103.9%)を上回り、戦略計画の目標である1,239.3兆ルピア(138.3%)を上回った。
 2024年の直接投資の実現に大きく貢献した産業セクターは、金属・金属製品・非機械・設備産業で136億米ドル(22.6%)、次いで製紙・印刷産業で48億米ドル(8%)、化学・医薬品産業で41億米ドル(6.9%)であった。

PLN社が火力発電所の燃焼灰340万トンをインフラ建設に活用(2月5日)

 国営の電力企業PLN社は、2024年にインドネシアの47か所の火力発電所から排出される340万トンのフライアッシュ・ボトムアッシュ(Fly Ash Bottom Ash/FABA)または石炭燃焼灰を、インフラの建設資材として活用したと発表した。
 2024年までのFABA利用の主要6分野は、舗装コンクリートが173万トン(50.8%)、セメント代替が124万トン(36.2%)、コンクリート材料が227,5千トン(8.1%)、舗装、レンガ、U字溝、テトラポッドなどのプレキャストコンクリートが92.4千トン(2.7%)、非酸性形成材料(Non Acid Forming)が49.6千トン(1.5%)、土壌改良材が8千トン(0.2%)であった。
 例として、FABAはヌサンタラ新首都の高速道路プロジェクトで活用されており、具体的にはメインアクセスのひとつであるバラン島橋の船舶衝撃保護材(防舷材)の混合物として使用されている。さらに、FABAは鉱業分野において非酸性形成材料の代替品や酸性坑廃水の発生防止として広く使用されており、この利用は、オンビリン火力発電所から西スマトラ州サワールントのGuguk Tinggi Coal鉱山(GTC)で実施されている。将来的には、ブキッ・アサム鉱山にもブキッ・アサム火力発電所のFABAを利用する予定である。建設資材部門においては、3社のセメント大手企業がPLNの発電所からFABAをセメントの原料として利用している。

Daewoong社がインドネシア大学と提携し、2025年末に工場建設へ(2月7日)

 韓国の製薬会社Daewoong Pharmaceutical社は、その関連会社のCGBio社を通じて、インドネシア大学の医用生体工学研究センターと正式に提携したと発表した。
 このパートナーシップは、高度な医療機器エコシステムを構築するために、地元の人材と資源を活用し、医療機器の開発に重点を置く。CGBio社は現地の学生や専門家に研究・生産プロセスに携わる機会を提供し、医療機器分野における最新の技術的知識と実践的なスキルを習得できるようにする。
 また、CGBio社は西ジャワ州のチカラン市に新しい医療機器製造施設を建設する予定であり、着工は2025年12月を予定している。同工場では、骨移植片や冠動脈ステントなど、インドネシア市場向けのさまざまな重要医療機器を製造する。両社は、地元の資源を活用した医療機器の研究開発、人材育成、医療インフラの改善という3つの主な目的を達成するために協力していく。
 なお、2018年以降、Daewoong社はインドネシアにおいて3つの研究所を開設し、研究インフラを拡大してきた。2018年にバイオテクノロジー研究センター、2022年にインドネシア大学の生体分析センター、2024年に発足したバンドン工科大学のDaewoong's Drug Delivery System Laboratoryである。特にインドネシア大学の2つの研究所では、インドネシア向けの幹細胞治療やバイオ医薬品の研究を行っている。

現代自動車はインドネシア国内販売が低迷する中、自動車輸出の拡大に努力(2月9日)

 韓国の現代自動車のインドネシア法人であるHyundai Motors Indonesia (HMID)は、2024年にインドネシア国内自動車販売台数が伸び悩む中、輸出が拡大したことを発表した。
 インドネシア自動車工業会(Gaikindo)のデータによると、Hyundai Motors Indonesiaの2024年のインドネシア国内販売台数は22,361台だった。この数字は、2023年の35,500台に比べ、前年比で37%減少している。
 一方、西ジャワ州チカランにあるHyundai Motors Manufacturing Indonesia社(HMMI)工場からの輸出販売台数は、2023年の54,438台に対し、2024年は62,443台と前年同期比14.7%増となった。
 これを踏まえ、今後の戦略として、国内の自動車販売台数が伸び悩んだ場合には輸出市場を積極的にターゲットとし、東南アジア地域以外に、南米と中東における輸出市場を強化する予定である。なお、HMMIの年間生産能力は15万台で、25万台まで増強可能である。

 

 

Freeport Indonesia社がAntam社に最初の金塊を納入(2月13日)

 銅・金の鉱業会社Freeport Indonesia社 (PTFI)は、国営の金供給会社Aneka Tambang社(Antam)に金塊の最初のバッチを納入したことを発表した。初回出荷分は125キログラムで、約2,070億ルピア(1,270万ドル)相当であった。
 この初回出荷により、PTFIは、不純物金属から金塊にアノードを精製することができるインドネシア初の完全統合型鉱業会社となった。今回の出荷は、2024年11月にPTFIとAntam社との間で締結された5年間の売買契約の一部であり、この契約には、推定200兆ルピア(125億ドル)相当の30トンの金の取引が含まれている。
 PTFI社は、東ジャワ州グレシック市にある子会社のSmelting社で約12.56トンの陽極泥を処理し、189キログラムの金塊を生産した。この中には、純度99.99パーセントの上質な金が125キログラム含まれており、残りの64キログラムは純度基準を満たすために再鋳造される予定である。
 同社は金に続いて、銀の総合加工産業を確立することを目標にしている。なお、同社の製錬所の年産能力は、金が50トン、銀が200トンである。

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