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インドネシアのニュース&トピックス:2024年10月後半


ハラール認証がインドネシアのすべての食品に適用、輸入品は2026年に要件が決定(10月18日)

 宗教省傘下のハラール製品保証実施機関(BPJPH)は、10月18日より正式にハラール認証の義務化を実施すると発表した。
 ハラールとは、イスラム法上で行って良いことや食べることが許されている食材または料理を指している。『ハラール製品保証の実施に関する2024年政府規則第42号』は、インドネシア国内のすべての食品に適用され、輸入食品は2026年までに義務化される予定である。なお、BPJPHは、政府は2019年10月17日から2024年10月17日までの5年間、企業がハラール認証プロセスに備えるための適応期間を設けている。
 この義務化は、最初に中・大企業が生産する食品・飲料、食品原材料・添加物、食肉処理製品・サービスの3つのカテゴリーに適用される。これらのカテゴリーに属する企業は、10月18日までにハラール認証を受けなければならない。認証を受けていない製品が市場に流通し続けた場合、書面による警告や製品の撤去などの制裁が課されることになる。ただし、豚肉や酒類を含む非ハラール製品にはこの要件は適用されない。
 一方、輸入品については、2026年10月17日までに宗教大臣によってハラール認証の要件が決定される。同省は現在、この要件について他国と協議中である。
 同規則の実施を促進するため、BPJPHは10月18日より全国的なハラール製品保証(JPH)監督を開始し、中・大企業が必要なハラール認証を取得していることを確認している。

2024年1月~9月の自動車輸出台数が低迷(10月24日)

 インドネシア自動車工業会(Gaikindo)によると、2024年1月~9月の国産車輸出販売台数は343,223台であり、前年同期の379,506台から9.6%の減少となった。
 日系メーカーのホンダの子会社であるHonda Prospect Motor社(HPM)の輸出販売台数も、2024年9月時点で前年同月比54.4%減の9,187台となった。HPMによるとホンダインドネシアの輸出先国の多くがインフレ率の急上昇や、購買力の低下に陥り、各国の自動車市場が低迷した。なお、ホンダはインドネシアからベトナム、ブルネイ・ダルサラーム、バングラデシュ、フィリピンなどのアジア諸国や、メキシコ、グレナダ、バハマ、ジャマイカ、エクアドルなどの中南米地域に輸出している。
 一方、トヨタはToyota Motor Manufacturing Indonesia 社(TMMIN)を通じて、2024年9月までの輸出販売台数が前年同期比26%増の121,658台となった。TMMINによると、この好業績は、これまで低迷していたトヨタの輸出市場の回復を示していると述べた。なお、トヨタ・インドネシアの主な輸出先はアジアと中南米である。
 他に、韓国の現代自動車も、Hyundai Motor Manufacturing Indonesia (HMMI) を通じて、完成車(complete build up/ CBU)の輸出台数が前年同期比22%増の49,127台となった。現代自動車はインドネシアから東南アジア、中東、中南米の国々に輸出している。

 

 

Pertamina Geothermal Energy社が2035年までに地熱発電容量を10.5GWに増加(10月25日)

 地熱エネルギーの活用に取り組んでいる国営企業であるPertamina Geothermal Energy(PGE)社は、2035年までに地熱発電容量を10.5GWに増やすことを目指すと発表した。
 具体的には、今後2~3年のうちに1GWの容量増とし、2030年までにさらに1,5GWの容量増を目標としている。これらの目標を達成するための投資額は170億〜180億米ドルと推定されているが、目標が達成できれば年間210億〜220億米ドルの電力を生み出す。また、目標を達成できればインドネシアの地熱エネルギーは年間1,800万~2,000万m³の温室効果ガスの排出を削減できると推定されている。
 現在、インドネシアの地熱埋蔵量は世界第2位で、23.7GWに達する潜在発電容量を有するが、その利用はいまだわずかで、約2.2GWである。地熱開発に関しては課題が多く、最大の障壁のひとつは掘削リスクであり、探査結果が予想より低いことが多い。また、もうひとつの障壁は、掘削から商業化までに5年から15年の期間が必要になることがあげられる。

インドネシアの水産物の貿易収支が38億7000万米ドルの黒字となった(10月28日)

 中央統計局は、インドネシアの2024年1月から9月までの国家水産物の貿易収支黒字が前年同期比7.2%増の38.7億米ドルに達したと発表した。2024年9月までのインドネシア水産物の輸出額は42.3億米ドルであり、2023年の同時期と比べて3.1%増加した。また、輸出総量は約102万トンであり、2023年の同時期と比べて3.1%増加した。
 同局によると、顕著な伸びを示したのは2024年8月で、輸出量は前年同月比34.2%増、輸出額は同10.7%増だった。このうち、エビは11.8億米ドル、輸出全体の28.1%を占め最大の品目であった。輸出全体の7.9%を占めるマグロ・カツオ・スマ、24.%を占めるイカ・タコも大幅な伸びを示した。
 なお、インドネシアの水産物の最大の輸出先は米国であり、2024年1月から9月までの水産物の輸出総額の32.6%を占め13.8億米ドルとなった。但し、米国以外への輸出量も増加傾向を示しており、中国への輸出は7.8%増、ASEAN諸国も18.7%増であった。なかでも最も増加したのはEUへの輸出で、前年同期比23.3%増の3 億 941 万米ドルとなった。

ペトロナス社がインドネシアで大規模な事業の拡大を計画(10月30日)

 マレーシアの国営エネルギー企業であるペトロナス社は、インドネシアで大規模な事業の拡大を計画していることを発表した。
 同社によると、最初の計画は東ジャワにおける事業拡大計画である。同社は現在、インドネシアで4つの石油・ガス鉱区を操業しており、そのうち3鉱区は東ジャワ州に位置している。効率向上の一環として、これらの3つのブロックの生産施設と物流施設を統合し、オペレーションセンターを建設する計画である。
 また、長期計画としては、インドネシア東部での事業ポートフォリオを拡大することである。同社はアラフラ海におけるマセラ・ガス・プロジェクトの15%の株を保有しており、西パプア沖のボバラ・ブロックの生産分与契約を締結した。ボバラ・ブロックは、石油換算で68億バレルの埋蔵量があると推定されており、同社がオペレーターとしてインドネシアで手掛ける初の深海プロジェクトとなる。ペトロナスはこの鉱区の開発にあたりパートナー企業を検討している。

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